暮れも押し迫る2021年12月11日、新型コロナウイルスの感染拡大が下火になったタイミングを見計らい、大和市文化創造拠点シリウスにて防衛講演会が行われました。もともとは大和地区会単独で企画されていた講演会でしたが、会場の収容人数制限が解除されたため、急きょ小松会長より全地区会に参加の呼びかけがあり、横浜中央地区会からは13名が参加してきました。
講師は11月に神奈川地方協力本部の本部長に着任されたばかりの平井克英1等海佐。前職は第1護衛隊司令だったとのこと。
小松会長
「平井本部長は、つい最近まで、護衛艦むらさめで中東へ行っていました。今日は神奈川地本の業務というよりは、海上自衛隊ってどんな活動をしているのかをみなさんにご紹介していただきたいと思います」
平井1等海佐
「地本部長に着任後、早々に家族会のみなさまにご挨拶する機会をいただき嬉しく思っています。これからはコロナ禍でなかなか実現できなかった会合などを行い、みなさまと親交を深めていけたらいいなと思いつつ、講話を始めさせていただきます」
2年間、待ちに待った講演会がはじまりました。
「小松会長は航空機、私は護衛艦乗りです」と、にこやかに自己紹介する平井1等海佐。護衛艦あぶくま艦長、内閣官房出向、幹部候補生学校学生隊長、第1護衛隊司令などを経て、2021年11月に神奈川県地方協力本部長に着任されたそうです。
感染防止対策を徹底した会場を埋め尽くす各地区会から集まった参加者。
1 地政学的に見た我が国の特徴
2 海洋と海上防衛力の役割
3 海上自衛隊の活動
4 海上自衛隊の海外任務
・海賊対処行動
・中東における情報収集活動
日本は典型的な海洋国家であること、日本には資源がないといわれているけれど、日本周辺の海には豊富な資源があること、中国が太平洋に出るために日本は邪魔な位置にあること、エネルギーや食糧、物品などの多くを海外に依存していることなどなど。
定員45,356人に対して、現員42,569人(平成30年度末)。東京ドームの収容人数46,000人より「少ない人数で日本の海を守る海上自衛隊」という言葉にぐっときてしまった人も多いのではないでしょうか。
「みなさん、海賊と聞いてどんなイメージをお持ちですか?キャプテンハーロックを思い浮かべた人は私と同じ世代です(笑)」
2010年から内閣官房に出向していたため、この表にある事案はすべて明確に覚えているという平井1等海佐。海賊は闇に紛れて行動することが多く、日本企業の商船やタンカーに何かあった時は真夜中に連絡が入るため、非常に大変だったとのこと。
2011年3月5日に発生したハイジャック事件では、米軍に拘束された海賊が海自の護衛艦に乗せられて日本まで連れて来られたという話は初耳でした。(海賊を乗せた護衛艦が日本に到着した時は、東日本大震災でそれどころではなく、この件は殆んど報道されなかったようです。)
海賊対処行動では、日本の船舶に何かあった時にのみ対応することになっていたけれど、各国が協力して海賊対処を行うCTF151連合任務部隊には、海自からも司令官や司令部要員が派遣され、平井1等海佐も参加したそうです。
「あ、ここに写っているのが私です」
真面目な話の合間に、思わずくすっと吹き出してしまうようなユーモアテイストを挟む話術で聴衆をひきつける平井本部長。
中東での情報収集活動では、ホルムズ海峡を行き交う1隻1隻の船に対して、AIS(船舶自動識別装置)に出る船舶情報と照らし合わせながら、船名や積み荷が合っているか確認していたとのこと。中にはAISを出していない船もあるため、目視も重要で気が抜けない哨戒活動だったとのこと。
第3次中東派遣(2020年8月~2021年2月)の任務にあたる護衛艦「むらさめ」の艦内生活の様子①。艦内では3直交代で任務にあたっていて、結果として何もなかったけれど、直についている時は私だけでなく乗員みんなが緊張した面持ちで任務にあたっていました」
第3次中東派遣(2020年8月~2021年2月)の任務にあたる護衛艦「むらさめ」の艦内生活の様子②。「海外派遣の時は厳しい任務の傍ら、さまざまな国に上陸できるのがなによりの楽しみなのですが、コロナ禍で上陸どころか船から出ることもできませんでした。船の中では乗員みんなが工夫して過ごし、メンタルをやられた乗員は1人もいませんでした」
「5カ月半にも及ぶ派遣期間中、上陸することはできなかったけれど、ポジティブに考えるとまったく誘惑のない世界にいるわけで、5カ月もあったらなんでもできるぞとハッパをかけて、1人ひとりに目標を立てさせました。英会話をしっかりやる、趣味を極めるなどさまざまな目標の中で、印象的だったのはダイエットを目標にした隊員。なんと最高25kg痩せた人がいたんですよ」
・海自派遣部隊は、「海の安定」という目的のために、厳しくとも誰かがやらなければならないとの自覚をもって任務を継続
・国内からの応援メッセージが乗員のモチベーションを維持
・国内の部隊は、日々送付される写真を見て、今こうしている間も中東で活躍している仲間がいるという感謝を忘れずに無事の任務完遂を祈念
これが海上自衛隊の伝統であり、文化である!
最後に一言。
「神奈川地本のツイッターをぜひフォローしてください!」
ボスにゃん、グッジョブ!
神奈川地本のツイッターは、ハマのアイドル、はまにゃんが時に役立ち、常に面白いいろいろな情報をつぶやいてくれているので、ツイッターのアカウントをお持ちの方はぜひ♪
#護衛艦さざなみ オーシャンマウンテン幸カレーの紹介にゃ(=゚ω゚)ノ
— 自衛隊神奈川地方協力本部 (@kanagawa_pco) June 3, 2022
ごはんがパイエリアで、しかもプレーンオムレツをトッピングした贅沢なカレーに仕上がっているにゃ!
不味いわけがないにゃ!!
→https://t.co/hffd70g20e#神奈川 #自衛隊 #コメカタカラメカレーウミヤマサチマシマシプレオム pic.twitter.com/JAA7ZY6Mh7
盛大な拍手を受ける平井1等海佐。「実は今朝、家を出る時に制服のボタンが取れてしまい、これは縁起が悪いなと。もし話が受けなかったらどうしようとものすごく不安な気持ちでここまできました」と、最後まで会場を沸かせながら、海上自衛隊の任務についてとてもわかりやすく解説してくださいました。
神奈川県という土地柄、我が子がソマリアや中東に派遣されるかもしれない、あるいはすでに派遣された保護者も多いことから、みんな最後まで固唾を飲んで聴き入っていました。
きっとこの先、自衛隊をめざして神奈川地本を訪れる学生たちが、来年の春に自信と誇りをもってはばたいていけるよう、サポートしてくださるのではないでしょうか。素晴らしい講話をありがとうございました!
みんにゃ、神奈川地本のホームページも見てにゃ♪
ホームページがリニューアルして見やすくなったんだにゃ